人は、やるべきこと、やりたいこと、つまり情熱の類の感情を燃やす対象が見つからなかったり、眼を背けたい時に、外に出る。今の僕はその両方だ。そうでなければ、こんな河辺なんぞに、ただでさえ出無精な僕が来る筈もない。
すっかり舗装された上から塵と泥で河自身と大差ないほどに汚れたそこに座り、ただほうける。流れて行けば、海に出られるだろうか?ああ、面倒臭い。
道中に仕入れた安弁当を食べる。あんまりにも美味し過ぎて、吐き出したくなる程で、二、三口食べたところで、捨てた。
静かな胃の痛みでもないと、狂いそうだ。